こんにちは。
マシャラ旅のYuseiです。
昨日、大晦日にラホールに到着した私たちは、レストランで2022年を迎えた。
想像以上にシンプルな年越しだった。
▶︎2022/01/01
今日は元旦だけど、もちろん神社も寺もないのでラホールの街を散策する。
年越しの様子は前回の記事に載せたのだけど、レストランで新年を迎えたので2022年になった実感がまだ湧かない。
アクバリ・サライ

アクバリ・サライ(Akbari Serai)
1550年代のイスラムシャースリ(スール朝第2代統治者)の時代に建設されたサライ。現在の建物は1637年に建設された。
「アクバリ」はムガル帝国第3代皇帝アクバルの名前が由来となっているが、サライ自体はアクバルの時代ではない。
「サライ」はペルシア語で家、宮殿を意味する。つまりアクバリサライは「アクバルの宮殿」という意味だ。
このアクバリ・サライは、隣にジャハーン・ギール廟というお墓があり、その世話人や旅行者のために造られた。
パキスタンの中でも特に保存状態の良い史跡として有名で、サライと廟の間には、それぞれの敷地を結ぶ大きな門がある。
ジャハーンギール廟

アクバリ・サライの隣、ジャハーン・ギール廟にやって来た。
上の写真はアクバリ・サライからジャハーン・ギール廟への門を通ってすぐの景色だ。
ここは名前の通りジャハーンギールの廟(墓)である。
ジャハーン・ギールとは
ジャハーン・ギールはムガル帝国第4代皇帝。
ムガル帝国は現在のパキスタンやインドなどの南アジア周辺で栄えた王朝で、1526年〜1858年まで存在した。
ちなみにジャハーン・ギールは1605年〜1627年の間、ムガル帝国の皇帝だった。
この廟はジャハーンギールが皇帝に即位したときに建設され、彼はラホールで亡くなったのでそのままこの廟に埋葬された。
即位したときに、まだ亡くなっていないのに自分の廟を作るのは少し悲しいと思った。
廟の敷地はとても広く隣にアクバリ・サライもあるため、キャラバンが泊まるための建物、墓を守る人々の家などがある。
場所はここ
ジャハーン・ギール廟は隣のアクバリ・サライと一緒に訪れるのが良いだろう。
私もアクバリ・サライを訪れて、そのあとジャハーン・ギール廟に行った。
モスクなどのイスラームに関する宗教施設には、大きなドームがあることが多い。
しかし、このジャハーン・ギール廟にはドームがなく屋根が平らだ。
ドームの意味とは
モスクなどのドームは、アッラー(神)への敬意を示すものである。
神に関係する建物にはドームが造られた。
このジャハーン・ギール廟は、ジャハーン・ギールのお墓であるから、神に敬意を払うためにあえてドームを造らなかった。
ジャハーン・ギール廟の建物に入ると、このように棺桶のような墓石がある。
装飾がとても美しかった。

墓参りをする人も多いが、もちろん観光客も多い。小さな子に関しては墓石に登っていた。
バドシャヒ・モスク

ラホールの観光地と言ったら、このバドシャヒモスクだろう。
私たちはジャハーン・ギール廟を訪れたあと、バドシャヒモスクを訪れた。
バドシャヒ・モスク
ムガル帝国第6代君主アウラングゼーブによって1673年に完成したモスク。
完成当時は世界最大のモスクだった。
現在はパキスタンで2番目、世界で5番目に大きなモスクである。
大きなドーム、見上げるほど大きなアーチ型のゲート、赤茶色の壁など、建築にはムガル様式が用いられている。
モスクの収容人数は屋内に1万人、中庭に10万人とかなり規模が大きい。
見どころ
このモスク自体を見学するのも良いのだけれど、宗教融合を感じることができるのでバドシャヒモスクは興味深い。
このモスクの隣にはシーク教の寺院がある。イスラームの隣にシークという面白い場所だ。
なぜ異なる宗教施設を隣同士に作ったのか、その理由を聞くとさらに面白い。
ムガル帝国の思想
諸説あるのかもしれないが、ムガル帝国では多文化・多様性をかなり重視したらしい。
バドシャヒ・モスクの隣にシーク教寺院を置き、ムガル帝国が多様性を重視していることをアピールしたとのことだ。
では、モスクに入ってみる。
元旦ということもあってか、観光客で賑わっていた。
まずこの大門を通る。

この門を通った先には広い中庭が広がっていて、その奥にモスクがある。
赤茶色の壁と大きな白いドームが本当に美しい。

ラホールの大気汚染は深刻で、その影響で少し靄がかかっているのがまた雰囲気をよくしている。
バドシャヒモスクでは、門を通ってからモスクの建物内に入るのに30分くらいかかった。人が多いからではない。たくさんの人に写真を求められるからである。
パキスタンを観光していると、日本人が珍しいのかたくさんの人に話しかけられる。
その一瞬だけは、有名人になった気分だった。


30人以上と写真を撮った。
女性も話しかけてくれた。厳格なムスリムが多いパキスタンでは珍しい。
有名人気分の写真撮影を終え、やっとモスク内に入れた。
モスク内も美しい。

ラホール城砦

ラホール城砦は世界遺産に登録されている。
この場所は9世紀ごろから栄えているらしく、地下からその時代の硬貨などが見つかっている。
しかし現在の建物はムガル帝国時代に建設されたものがほとんどで、1566年に第3代皇帝アクバルによって再建された。それ以降、第4代〜第17代皇帝が増築を何度も繰り返し、現在の姿になった。
まもなく日が暮れるので足早に見学した。
こちらはシーシ・マハル

シーシ・マハルは日本語訳するとガラス宮殿。
その名の通り、壁や天井一面ガラス(鏡)が敷き詰められていて美しい宮殿だ。
ここを見学する際はラホール城砦の入場料とは別で入場料がかかるのだけれど、シーシ・マハルは行く価値がかなりあると思う。
しかしながら、私が行ったときすでに閉館まで残り10分。かなり急いでの見学となったのは少し残念だった。
城砦からの夕日

ちょうど先ほどまで滞在していたバドシャヒ・モスクが見える。
そこに沈む夕日は本当に美しかった。
もちろんラホール城砦でも写真を求められた。

ラホール観光もなかなか楽しかった。しかし昨日の大移動とトラブル、体調不良、からのバリバリ観光で体が疲れている。
友人らも疲れが溜まっているらしく、明日はのんびりする日になりそうだ。
今回の内容はYoutubeにも載せているので、ぜひそちらも観てほしい。
ではまた次回。
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